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銀河鉄道の夜 / 杉井 ギサブロー

銀河鉄道の夜脚本: ★★★★☆
映像: ★★★★★
音楽: ★★★★☆

総合: ★★★★☆




アニメーションでしか表現できないことを、全く趣の異なる作家たちが集まって表現した、屈指のアニメーション。
こんな凄いとは予想してなかった(失礼)ので、ビビった!



賢治の銀河鉄道の夜、ますむらひろしの原案。
監督は杉井ギサブロー、音楽は細野晴臣。
これらが混じり合ったことによって、ほんのわずか一般性を失っただけで、その対価以上の親和性を手に入れている。
「文部省(時代が感じられる…)推薦」のテロップが入ることから、子供向け映画だと思うけれど、その目的は十二分に果たされたと考えて良いんじゃないかな。
難解で一度本を閉じてしまった子供に、もう一度開いてみるきっかけをくれると思う。
小さな時には噛み砕けなかった文章を視覚化してくれることで、とても自然に流れ込んでくる。



「銀河鉄道の夜」は、ほんとうに面白い。
小さい頃図書館で借りて読んではみたものの、意味が分からなくて、何回も読み返してみた記憶がある。
深いから、面白い。
解釈が分かれるから、面白い。
でも逆に言うならば、深すぎて、普遍的すぎて捉えられないところもたくさんあり、そのせいでどうしても子供にとっては、なかなか敷居の高い作品だ。(絵本がいっぱい出ているけれど)
あのころ分からなかったことが、ふとしたきっかけ・体験(多くは悲しい出来事)によって、「ああ、あれはこういうふうなことを表現しようとしたのかな」とひとつ解きほぐせた感じがすることが、何度かある。
そういう体験を積み重ねてきて、「銀河鉄道の夜」が好きになった。
自分なりの「銀河鉄道の夜」を持ったうえでいま、このアニメを見て、また違う角度で思いにふけることが出来た。
とても、新鮮な気持ち。

だけれども、映画という時間制約のある一つの形で表現するわけだから、解釈が万人に受け容れられるとは思えない。
なので、ほんとうは脚本に ★★★★★ あげたいところを ★★★★☆ にした。
音楽に関しては、確かにとてもいい(サントラを買いたい!と思う)んだけれど、このほかにも可能性があるように感じられたので、これも同じく ★★★★☆ 。
寝る前に、スリープタイマーかけて聴きたい感じ。
わかってもらえるかなぁ?


原案のますむらひろしのマンガはどれも、示唆に満ちている。
不気味なまでに人間味を持って動物たちが、独特の世界を築き上げる。
また、悪く言えば不気味、良く言えば味があるペンタッチ・背景もあって、人によっては、読み終える前に手放してしまいがちだ。

ひと癖もふた癖もある、賢治とますむら、ふたつの世界を、杉井と細野が見事に調和させている。
ますむらキャラを安易に媚びた柔らかみに走ることなく、自然な柔らかみでアレンジ。
最近よく見られるような一目で CG とわかる、コントラストの高い画面は一切無く、セル画独特のやさしい色合い。
そこに「アコースティックすぎない」細野の音楽が入ることによって、古くいかめしい世界になることなく、一握りの新鮮さが感じられた。




また、ライディーン聴きたくなったな…!




銀河鉄道の夜
銀河鉄道の夜
杉井 ギサブロー

PIASM 2002/03/22
¥ 4,935


賢治の見た夢~銀河鉄道の夜~
http://contest2002.thinkquest.jp/tqj2002/50133/
; 個人的なお気に入りサイトです
; 賢治が好きなひとは是非どうぞ

Daisy World Wide Web (細野晴臣個人レーベル)
http://www.daisyworld.co.jp/

ごろなお通信 (ますむらひろしオフィシャルサイト)
http://www.tiara.cc/~goronao/
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